ゲーム好きだと、例えば初めて見た1点のスクリーンショットで全身に衝撃が走り、「うわ! コレ絶対オレが好きなヤツだ! リリースしたら絶対買うゼーッ!」と決意させてくれるタイトルがあると思うのよ。第一報のPVに鳥肌立ったり血圧上がったりさ。
オレにとってのソレは『大神』や『ワンダと巨像』が真っ先に思い出されます。どちらも初見の衝撃な! たぶんファミ通の紹介記事のはず。あと、まだプロローグ版しか出てないけど『十三機兵防衛圏』は最初のPVでズギャーーーーンとハートを撃ち抜かれたし、最近リリースされた『Rain World』もパッと見で「これは遊ばなきゃダメなヤツだ!」みたいな妙な使命感が沸いて購入したし、なんかさ、もう、恋みたいなものよね、この感覚。一目惚れというか。曲がり角でパンを咥えた女子中学生とバッタリ、というか。出会う前から愛してました、みたいな。なにそれ。
今回取り上げる『Cuphead』も、ティザームービーひとつでフォーリンンラヴ状態に陥りました。時は2015年の春、E3シーズンの新作情報目白押しの中で一際輝く宝石のように見えました。あるいは町内のフリマで300円の値札がついた埃まみれのウェッジウッドに出会ったような感じでもありましたが、Cupheadだからって無理に陶器がらみの例えを持ってくるものではないと気づくべきでした(涙)。
まるで昔観た(例えじゃなくて実際にな。ほら、オレわりと年齢がアレだから)『Betty Boop』に代表される1930年代のアメリカンのカートゥーンアニメーションのように画面の中でダイナミックに躍動しまくる表情豊かなキャラたちの映像がゲームだとわかった瞬間、もう購入確定ですよ。譲れないわけです。
いつリリースされるのかも、何の機種で遊べるのかも、おいくら万円なのかもボンヤリした状態で購入が確定することを“自動購入”とか“義務購入”などと呼んでいますが、まさにSORE。あとはナケナシの小遣いを貯めながら(←同情ポイント)リリースを待つばかりです。
本作を知ってから4年の歳月の末、ようやくNintendo Switch版がリリースされたんだけど、それまでの間はせがれにsteam版を買わせたり、ニュースサイトで動向を追いかけたり評判を確かめたしてて、まぁ、難易度が高いのは承知してましたよ。
でもっていざ購入してプレイすると……予想を超える難しさなのな! もう全クリとか全然無理だわ。なんだかんだでジェットコースターのステージあたりまでたどり着けたけど、これ以上は体力と反射神経の限界と言わざるを得ない……。
しまいにはプロコンのボタンストロークの深さや敵キャラの衝突判定に文句を言いだし、傍でくつろいでたワイフが苦い表情でいそいそと別の部屋に移動する始末です。トホホ。
つくづく本作は“超うまい人のプレイを後ろで眺めるゲーム”だなぁと思いつつ、同時に自身の衰えを感じる寂しいバッドエンドを迎えたのでした……。
とはいえ、小さな開発会社がそれこそプライドとスタッフの人生を賭けて微に入り細を穿った作品なのは間違いないし、おもちゃ箱をひっくり返したようなステージ、そして敵キャラクターのバリエーション豊かなルックスとモーションはぜひ見ていただきたい。
ちなみに、リリース待ち→購入→難易度の壁→放置と異様に時間が経過したことで本エントリーが全体的にしょんぼりするほど淡泊な内容になった点を心よりお詫びいたします。鉄は熱いうちに打てってな!(大反省)
■Cuphead
NintendoSwitch → リンク
steam(PC) → リンク
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